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羽衣小町の京町探訪

──祇園

──周子と紗枝の、食レポ番組の撮影が終わった……

紗枝
「プロデューサーはん、おまっとさんどすー。えろう時間かかってもうて、すんまへんなぁ。」

周子
「ごめんごめんプロデューサーさん、待ちくたびれちゃった? お腹すいたんじゃない?」

[お腹すいたーん]

周子
「まーそうなるよねー。あたしたちは番組でいくらか食べたけど、プロデューサーさんは大変だなー。」

紗枝
「ほんなら、うちのなじみのお茶屋はんにでもいきまひょかー。」

周子
「羽衣小町の食レポ、番外編ってねー。シューコちゃんも、あんみつとか食べたい気分♪」

紗枝
「ふふっ。周子はん、撮影中にもひょいひょいつまんではったのに。ほんま、食欲旺盛なんやから。」


──甘味処

紗枝
「寮の食事にもすっかり馴染みましたけど。やっぱし、故郷の味付けは落ち着くなぁ。」

周子
「それ、わかるー。お揚げが刻んであるきつねうどん、ほっとするよねー。濃いおつゆとか、今でも慣れないし。」

紗枝
「そやなあ。色の濃いおつゆ、うちもびっくりしました。えろうしょっからいんか思たら、そないなこともあらしまへんし。」

周子
「こっちの食事は薄味って印象持たれることも多いみたいだけど、別にそんなことないしねー。」

紗枝
「ほんまやなぁ。京におっても、疲れたときは味の濃いもんや、甘いもんがほしゅうなりますし。」

周子
「そーそー。あたしの実家みたいな和菓子屋が昔からあるのが、その証拠だよねー。」

紗枝
「周子はんちの八ッ橋、美味しいもんなぁ。特にうち、小豆のこし餡がほんま好きやわぁ。」

周子
「紗枝はんは相変わらず守るねぇ。カボチャ餡とかのほうが面白いのにー。」

紗枝
「あら? 前はたしか、ばなな餡か良いーとか言うてはりまへんでした?」

周子
「ん一、小豆もだけど、ずっと同しの食べてると飽きちゃってさー。」

紗枝
「ふふっ。それでいつも、新しい味を探してはるんやねぇ。」

周子
「まっ、そーかもねー? 実家からもときどき、新しい餡のフレーバーは何が良いか、相談されるし……。そーだ。紗枝はんも、ちょっと考えてみてよ。八ッ橋の、新しい味。京都の伝統に刻まれちゃうかもよ?」

紗枝
「あ、新しい味を、うちが考えるんどすか? そない難しいこと、いきなり言われましても。うーん、そやなあ……。黒蜜とか、ばにらあいすとか……どうやろか?」

周子
「そうどすなあ、黒蜜はハッ橋の皮の隙間から垂れてまうし、アイスだと溶けてしまいますなぁ。」

紗枝
「もぉ、周子はんのいけず。うちは、小豆餡で満足してますのに……。」

周子
「……ごめんごめん。でも、そんな堅実な紗枝はんだからこそ、冒険してみたときには新しい発想に辿り着けるかもってねー。」

紗枝
「そないなこと、あらしまへん……とは、言いきれんかも知れまへんなぁ。うちがあいどるになったんは、えらい冒険やったし……。」

周子
「うんうん、その冒険のおかげで、あたしたちは出会うことが出来て……こうして、羽衣小町として活動できてるわけだしね♪」

紗枝
「羽衣、小町……。……あ、うち、思いついてもうたかもしれまへん。いっそのこと、周子はんのご実家にお願いして、『羽衣小町ふれえばあ』の八ッ橋をつくってみるの、どうやろ? ふぁんのみなはんも、喜んでくれるんちゃいますか?」

周子
「『羽衣小町フレーバー』? それってつまり、『うちらのこと、おたべやす一』的な? やー、紗枝はんってば、だいたーん♪」

紗枝
「えぇっ? うち、そんなつもりはっ……。」

周子
「おおっ、赤くなっちゃって。んふふ、紗枝はんはからかい甲斐があるねぇ。」

紗枝
「周子はんは、もう、ほんま。プロデューサーはんからも、なんか注意したってください。」

[食べてみたい]

紗枝
「も、もぉ~っ! プロデューサーはんまでっ、堪忍しとくれやす~!」

  • 最終更新: 2018/11/24 21:11
  • by Bobbie Bobrow